白馬岳・雪倉岳・朝日岳縦走記
(その1 白馬岳登山編)
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 水芭蕉が一面に咲いた湿原(栂池自然公園)の向こうに真っ白に雪をかぶった白馬岳が写ったある旅行会社のパンフレットを見た時、ぜひこの場所を訪れたい、と思ったのが今回の山旅のきっかけである。 しかし、水芭蕉の咲く6月末は、梅雨のまっただ中で、好天に恵まれることはなかなか難しく、白馬岳まで登ることを考えるとその実行に踏み切れないものがあった。 ということで、梅雨明けを待って今回の山行きとなった。
 いつもの長野さんとの二人旅で、栂池―雪倉岳―朝日岳―蓮華温泉のルートを楽しんだ。 「北アルプス最北端の名峰」とも言うべき朝日岳を、我が山行歴の一ページに加えられたことは誠に嬉しい思いでいっぱいであるが、本当にタフな三日間であった。

2012年7月23日 栂池自然公園(栂池山荘泊)

 広島から栂池自然公園に入ったのが午後の2時頃で、まだ自然園を楽しむ人が大勢いて、かなりの賑わいを見せていた。 我々も早速園内の散策に出かけた。 百花繚乱という程ではなかったが、様々な花を見ながらの木道の散策は、心を和ませるものがある。 霧が降りていたので、期待していた大雪渓の見下ろしはかなわなかったが、明日登る乗鞍岳、小蓮華山を見上げることができた。 「あそこまで登るの」という思いと、雲にに頭を包まれた白馬岳が遠く見えるのには、明日のタフな山行が頭をよぎり、緊張を強いられることになった。
 園内散策中に、東京からの感じのよい男女4人組と立ち話をしたが、この人達とは、このあと蓮華温泉まで後になり、先になりご一緒させていただいたが、この山旅がより一層楽しいものとなった。


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2012年7月24日栂池−乗鞍岳−小蓮華山−白馬岳(山荘泊)

 朝5時15分栂池を出発。 天気はまあまあだが、山々は雲に覆われている。 1時間20分ほどの登りで天狗原。 感じのよい湿原でしばしの憩いの時を持つ。 ここから、乗鞍岳の登りには、数カ所の雪渓があり、アイゼンを付けるまででははないが、半分凍っている踏跡もあり、特にトラバースの時はかなりの緊張を強いられる。 また、乗鞍岳のへの登りと白馬大池への下りは、ゴロゴロ岩の山道で、リズムよく岩から岩へとつたえ歩きするのもまた楽しいものであった。 乗鞍岳山頂、7時50分。
 山頂から下りだすと、白馬大池と大池山荘が静かなに佇んでいるのが見下ろせる。 美しい。 向こうには、これから登る小蓮華山、さらには、明日登る雪倉、朝日が頭をのぞかせている。 大池到着、8時20分。

 30分ぐらいの休憩ののち、小蓮華への登りに取り掛かる。 急な登りと、比較的平坦な登りを階段状に繰り返し高度を上げていく。 なかなか気持ちの良い登りである。 振り返れば大池が美しい。 しかし、小蓮華への長い道のりも見て取れ、やれやれというところもある。 船越の頭をへて、多少アップダウンのあるだらだら登りをしばし続けていると、やっと白馬連山が雲の間から姿を現した。 なかなか絵になる山容である。 そして、やっと小蓮華山の上に立つ。 11時5分。 白馬岳が目前に迫り、登り来し大池からの道のり、そして明日訪れる雪倉岳。 座り込んでしばしの昼食休憩である。

 ここからかなりの急傾斜を下り、三国境に降りる(12時20分)。 明日雪倉岳へはこの分岐から向かうことになる。 ここから見上げると、かなりの急傾斜の登りが待っている。 ということで、ここでも休憩。 もっとも、ここの西斜面にはコマクサが群落をなして咲き誇っていて、しばし写真を撮りまくるが、何が写っているかわからないようなものばかり。 
 登り始めると、結構きつい。 砂利道なので、足場はよく歩きにくいことはないのだが、急傾斜に一日の疲れが加わって息があがる。 再生可能ではないけれど、持続可能なエネルギーと酸素の補給を考えながら、ゆっくりゆっくり歩を進める。 ガスがだんだん濃くなり、あたりの視界がほとんどなくなったころ頂上にたどり着いた。 13時30分。 トータル、8時間15分の登行であった。

 夕方に向けて、白馬山荘前は剣などの山並みをめでる人でにぎわいを見せた。 近くの、杓子岳、鑓ヶ岳がくっきり姿を表し、剣・立山連峰も少しずつお出ましになり、とうとう、その向こうに薬師、左に転じて、黒部五郎、赤牛、水晶、鷲羽、野口五郎、針の木と続き、極め付きは、槍、穂高。 望外の展望に、皆大満足であった。

<続編:その2> 

 二日目の雪倉岳、三日目の朝日岳−蓮華温泉については、こちらをご覧ください。

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