大峰山、山岳ドライブ、そして大台ヶ原

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 ゴールデンウィークに適当な山行をと思い、以前から目を付けていた大峰山(山上ヶ岳)と大台ヶ原に出かけた。 まだ山開き前のシーズンのせいか静かな山行を楽しめた。

2001年4月28日 大峰山(山上ヶ岳)

 橿原神宮のそばのホテルを出て、169号、309号、県道と乗り継いで洞川温泉についたのが朝の6時過ぎであった。 さらに清浄大橋まで車で入り、よせばよいのに行けるところまで行ってやれとばかりに細い山道(舗装はされている)を進みやっと車が2,3台駐車できるポイントまで入る。 ここからの登山道は、一般に使われる道と違い、レンゲ峠へ登る道である。

 登り始めると一気に高度をかせぐ登りとなる。 心も、体も準備が出来ていないので息が切れてあえぎ気味であるが、道は比較的登りやすく整備されている。 しかしこの道は、3つの茶屋を経由する一般道と違い、道が所々やせ細っていたり、分岐の沢へ迷い込みそうになる所があったりで多少の用心が必要である。 約1.5時間で一気にレンゲ峠へ登り詰めると女人結界門がある。 本山で女性の到達できる最も高い場所である。 ここから山頂へは40分足らずの尾根道であるが高度差があまりないのでそれほど苦労することはなかった。

 山頂は、一般の山の山頂とは趣が全く違う。 ここが山頂だという感激する場所が無く、大峰山寺の本堂やそれに付随するような建造物が居並ぶ。 もっとも修験者の皆さんには感激する場所なのかもしれない。 人っ子一人いないお寺を後にして、宿坊の立ち並ぶ道を通り、こんどは、一般に使われる登山道を下ることにする。 下りはじめて間もなく、「西の覗」に出る。 修験者が逆さにつるされて誓いを述べさせられたりするところをテレビでよく見るが、下をのぞき込むと確かに足がすくむような怖さがある。 

 さらに下っていくと「鐘掛岩」に出くわす。 面白そうなので、岩のてっぺんに行ってみると下りはじめの所に鎖が掛かっていてその下は全く見えない。 10mほど下に木造のテラスが見えるがそこまでがどうなっているのか全く分からず、とても降りる勇気がわかない。 そこで、巻き道を降りて岩を見上げてみると最後の鎖場はほとんど垂直で鎖を使って腕力に頼って登るしかないように見えた。 登れないことはないように思ったが、先ほど降りようとして鎖に捕まったときに脇腹を痛めたようで、痛みを感じることを言い訳に岩場を後にすることにした。

 この登山道は、非常に整備されていて道幅が広く、所々木の階段があつらえられている。 また、途中に茶屋が3カ所あり、登山者は茶屋の中を通って進むようになっている。 シーズン中はさぞかしにぎやかなのであろうが、まだ茶屋は閉まっていて人っ子一人いない。 総じて勾配の緩やかなだらだら道で、いい加減いやになった頃にやっと清浄大橋にたどりつく。 2時間弱の行程であった。 

 しかし、ここから車を止めた地点まで戻るのが大変であった。 舗装道を早足で20分強、何のことはない朝楽した分つらいつらい登りであった。

<山岳ドライブ> 

 ここから大台ヶ原に向かうべく再び洞川温泉を経由して309号線まで戻る。 ところが念のためガソリンスタンドで確かめたところ行者トンネルが通行止めで169号線に抜けることが出来ないと言うことであった。 そしてスタンドのおじさんが洞川温泉から169号線沿いの川上村に抜ける林道があることを教えてくれた。 再び洞川温泉まで戻り教えてもらった林道(林道高原洞川線)に入る。 この林道は道幅こそそれほど広くないものの特に危険なところもなく、途中ちょっと見られない太い杉林が続いたりして楽しめるものであった。 169号線に出た後しばらく南下し、大台ヶ原ドライブウェイの気持ちよい山岳ドライブを楽しんで今夜の宿大台ヶ原荘にたどり着く。

2001年4月29日 大台ヶ原日出ヶ岳

 朝起きだしてみるとあいにくの霧雨であった。 せっかく来たのだからとこの地の最高峰日出ヶ岳に登ることにする。 遊歩道ライクで軽自動車なら通行できるのではないかと思うぐらい広い道を25分ぐらい進み登りにはいる。 祭壇に通じるかのような木の立派な階段を登り詰めると展望台のある頂上である。 約40分の行程であった。

 頂上では相変わらず雨と霧である。 年に何度かは富士山が見えるという頂上も視界50mの状態で何の感激もない。 展望台の下のベンチでコーヒーでもわかそうかと思っていると木立で何かの気配を感じた。 なんと親子の鹿であった。 野生の鹿を見られるなんてと興奮し、急いで毎日果実の封を切り投げ与える。 最初怪訝な顔をしていたが食べ始めると気に入ったと見えてどんどん近づいてきてむさぼるように食べる。 袋が3袋無くなった時、3人の登山者が登ってきたのを見て逃げ去っていった。 こんな雨の中を登ってきたjかいがあったと満足満足で帰路につく。 下り初めて間もなく、再び木立の間の気配を感じ振り返るとなんとハッピーなのかこの辺では当たり前なのか10匹以上の鹿の群である。 今度は先ほどのような興奮は全くなく、奈良公園の鹿を眺めるような思いで通り過ぎることになった。 よせばよいのに帰り際、土産物屋の主人に「鹿を見たけどこの辺では珍しくないの」と問いかけると、「その辺の裏に行くとよく見かけるよ」と言う返事であった。 しかし、あの親子鹿との交流は、なにを言われようと私にとってはかけがえのない思い出である。

 山また山の紀伊半島の真っただ中を満喫し、ロングドライブの帰路についた。


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